産業廃棄物収集運搬業許可のご相談|亀田行政書士事務所

長野県で産業廃棄物収集運搬業の新規許可を取得する法人向けに、必要書類と実務上の注意点をまとめます。

この記事は、主に積替え・保管を行わない産業廃棄物収集運搬業の法人新規申請を前提としています。長野県では、申請前に事業計画の遵法性等を確認してもらう「事前確認手続」が設けられていますが、これは任意の手続です。

一方、積替え・保管施設を設置する場合は、施設の設置方法や保管方法によって、長野県の条例に基づく事業計画協議が必要になる場合があります。単に「事前確認を強く勧められる」という整理ではなく、事前確認は任意、条例上の事業計画協議は該当する場合に必要という区別が重要です。

長野県の申請は、駐車場の権原、公図・登記事項証明書、車両の使用権原、役員等の公的証明書、財務内容などが細かく確認されます。書類取得後に内容の不一致が見つかると再取得になることもあるため、最初から申請基準に合わせて準備することが大切です。

長野県の産業廃棄物収集運搬業許可|まず押さえたいポイント

  • 積替え・保管なしの事前確認手続は任意です。
  • 積替え・保管ありの場合は、施設の内容によって条例上の事業計画協議が必要です。
  • 新規許可申請の手数料は81,000円です。
  • 標準処理期間は約40日ですが、補正や追加確認がある場合はさらに日数を要します。
  • 住民票、後見等登記事項証明書、不動産・商業法人の登記事項証明書、公図等は、原則として申請日前3か月以内に発行されたものを準備します。
  • 申請窓口は県庁ではなく、原則として管轄する地域振興局の環境・廃棄物対策課です。提出前に担当窓口へ連絡することをおすすめします。

亀田行政書士事務所へご依頼いただいた場合の流れ

当事務所では、ご成約後、まず申請手続に必要となる委任状と、当事務所との業務委託契約書を作成して郵送します。

その後、お客様にご準備いただく書類について、取得先や取得方法、記載上の注意点まで個別にご案内します。ご準備いただいた書類は、委任状・契約書とあわせてご返送いただきます。

なお、業務委託契約書は当事務所とお客様との契約書であり、長野県へ提出する法定添付書類ではありません。

必要資料が揃った後は、当事務所で申請書、事業計画、誓約書、資金計画、車両・容器関係資料等を整え、必要に応じて事前確認手続を行ったうえで申請を進めます。

市区町村役場で取得していただく書類

住民票の写し

住民票は、本籍地の記載あり・個人番号(マイナンバー)の記載なしのものを取得してください。

法人申請の場合、単に「会社謄本に載っている人全員」という整理ではありません。長野県の手引では、役員のほか、一定の株主等や政令使用人なども確認対象になります。

具体的には、代表取締役、取締役、監査役のほか、相談役・顧問等を含む役員に該当する方、発行済株式総数の5%以上を所有する株主または出資額の5%以上を出資する方、該当する政令使用人などについて確認が必要です。

会社の役員構成や株主構成によって必要人数が変わりますので、当事務所で会社謄本・株主情報等を確認したうえで対象者をご案内します。

法務局関係で準備していただく書類

1.会社の商業・法人登記事項証明書

長野県の現行手引では、新規許可申請の場合は「現在事項全部証明書」、新規許可申請以外の場合は「履歴事項全部証明書」と整理されています。

新規申請では、手引に合わせて現在事項全部証明書を取得するのが安全です。発行から3か月以内のものをご準備ください。

2.後見等登記事項証明書(いわゆる「登記されていないことの証明書」)

対象者について、成年被後見人または被保佐人として登記されていないことの証明書を準備します。

申請内容は、住民票の写しと相違がないように記載してください。住所を「〇丁目〇番〇号」から「〇-〇-〇」のように省略するなど、住民票と異なる表記にすると、不一致として再取得を求められるおそれがあります。住所・氏名・生年月日等は住民票どおり正確に記載してください。

長野県内で窓口取得できるのは長野地方法務局本局です。支局では取得できません。

また、郵送請求は長野地方法務局では受け付けておらず、郵送で取得する場合は東京法務局後見登録課への請求となります。

取得方法の詳細は、当事務所の関連記事もご覧ください。

【行政書士が解説】登記されていないことの証明書の取得方法

3.駐車場の不動産登記事項証明書・公図

長野県では、駐車場について次の資料を確認されます。

  • 駐車場周辺の案内図
  • 駐車場の土地に関する不動産登記の登記事項証明書
  • 駐車場の位置を明示した公図の写し
  • 申請者が所有者でない場合は、賃貸借契約書等の使用権原を証する書類

ここでいう「公図の写し」は、単なるコピーではなく、法務局から交付された公的な証明書の原本を意味します。

また、登記情報提供サービス等で画面表示・印刷した登記情報には公的証明力がないため、申請資料としては使用できません。重要なのは「インターネットを使ったかどうか」ではなく、法務局が交付した正式な登記事項証明書・公図であることです。

不動産登記事項証明書と公図は、申請日前3か月以内に発行されたものを準備してください。

税務署で取得していただく書類

法人税の納税証明書(その1)

法人の場合、原則として直前3年の各事業年度について、法人税の納付すべき額及び納付済額を証する「納税証明書(その1)」を準備します。

設立から3年未満の法人は、存在する事業年度分の財務資料・納税証明書に加え、会社の状況に応じて長期的財務計画書等が必要になります。

郵送での取得方法は、以下の記事で詳しく解説しています。

【2026年最新版】納税証明書を郵送で取得する方法

会社で保管している書類

定款

現在有効な定款をご準備ください。長野県の手引では、申請日前3か月以内の日付で原本証明した定款の提出が求められています。

直近3年分の決算書

法人の場合、原則として直前3事業年度分の以下の書類を準備します。

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 株主資本等変動計算書
  • 個別注記表

一般管理費明細書や製造原価明細書を作成している場合は、あわせて確認が必要になることがあります。

直近で赤字の場合は、あらかじめご相談ください。赤字であることだけで直ちに不許可になるわけではありませんが、財務状況によっては追加書類が必要になります。

長野県の手引では、次期への繰越損失がある場合、3年間の平均経常損益が赤字かつ直前期の経常損益が赤字の場合、債務超過の場合などに長期的財務計画書が必要とされています。これらすべてに該当する場合には、中小企業診断士または公認会計士による診断書等が必要になることがあります。

講習会修了証も重要です

産業廃棄物収集運搬業の新規許可では、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターが実施する産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会(収集・運搬課程)の修了証が必要です。

法人の場合、原則として代表者、業務を行う役員(監査役を除く。)または該当する政令使用人のいずれかが修了者である必要があります。

新規許可申請では、原則として申請日前5年以内の新規講習修了証を使用します。既に他自治体の同種許可を有している場合など、一定の場合には更新講習修了証を使用できることがあります。

車両関係で準備していただくもの

自動車検査証関係

電子車検証が発行されている車両は、自動車検査証記録事項を準備します。電子車検証交付時に交付されたものの写し、または車検証閲覧アプリから印刷したものを使用します。

電子車検証が発行されていない場合は、車検証のコピーを準備します。

車検証の名義が申請法人と異なる場合

車検証上の名義が申請者ではない場合、長野県では、申請者が車両を使用する権原を有することを証する書類に加え、原則として次の資料を確認します。

  • 車両を使用する権原を証する書類
  • 操作担当者表(各車両の運転操作担当者を示す任意様式)
  • 操作担当者の雇用証明書
  • 雇用関係が分かる資料(源泉徴収簿、雇用保険・健康保険関係資料等)

雇用関係のない者に収集運搬作業を行わせることはできません。

なお、操作担当者が会社の登記事項証明書に記載されている取締役等の役員である場合は、雇用証明書及び雇用関係が分かる資料は不要とされています。

LINE等で送っていただきたい写真

運搬車両の写真(様式15)

申請日前3か月以内に撮影した写真をご準備ください。

  • ナンバープレートの文字が判読できること
  • 「産業廃棄物収集運搬車」等の必要な表示が確認できること
  • 会社名等の表示が確認できること

許可取得後、産業廃棄物収集運搬業者として実際に運搬する際には、法令上、車両の両側面に「産業廃棄物収集運搬車」である旨、氏名または名称、許可番号等の表示が必要です。

運搬容器等の写真(様式16)

容器を使用する場合は、取り扱う産業廃棄物の種類に応じて適切な容器を準備し、その写真を撮影していただきます。必要に応じて構造図等も作成します。

どの産業廃棄物の種類を申請するかは事業内容から決めます

当事務所では、単に申請できる品目を多く並べるのではなく、現在の事業内容、受注予定の工事、排出される廃棄物、運搬方法、運搬容器、予定している処分先、今後の事業拡大までヒアリングしたうえで、申請する産業廃棄物の種類を整理します。

特に石綿関係は注意が必要です。

「石綿含有産業廃棄物」と「廃石綿等」は同じ扱いではありません。石綿含有産業廃棄物は通常の産業廃棄物の区分に含まれますが、飛散性の高い「廃石綿等」は特別管理産業廃棄物に該当し、特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可が必要になります。

石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物、水銀含有ばいじん等を取り扱う場合は、事業計画や運搬容器、処分先を含めて申請内容を確認します。

積替え・保管を行う場合は手続が大きく変わります

積替え・保管施設を設置する場合は、積替えを屋内・屋外のどちらで行うか、容器を使用するか、保管場所が屋内か屋外かなどによって、長野県条例に基づく事業計画協議の対象となるかどうかが変わります。

そのため、積替え・保管ありの申請は、物件を借りたり工事を始めたりする前に、必ず管轄する地域振興局へ確認することが重要です。

また、長野市または松本市内に積替保管施設を設置する場合は、設置場所に応じて長野市または松本市の許可が必要になります。長野県内で長野市のみ、または松本市のみで業を行う場合にも申請先が県ではなく各市となる場合があるため、事前確認が必要です。

長野県の申請でよくある質問

Q.事前確認手続は必ず受けなければいけませんか?

A.積替え・保管なしの新規申請では、事前確認手続は任意です。ただし、申請前に計画の適法性や添付書類を確認できるため、案件によっては利用するメリットがあります。

Q.積替え・保管ありなら事前確認が必須ですか?

A.事前確認そのものは任意です。ただし、積替え・保管施設の内容によっては、長野県条例に基づく事業計画協議が必要です。両者は別の手続です。

Q.住民票は取締役だけでよいですか?

A.いいえ。代表取締役、取締役、監査役等のほか、相談役・顧問等を含む役員、5%以上の株主・出資者、該当する政令使用人なども対象になる場合があります。会社の役員・株主構成を確認して判断します。

Q.登記されていないことの証明書は長野県内のどの法務局でも取れますか?

A.長野県内で窓口取得できるのは長野地方法務局本局です。支局では取得できません。郵送取得は東京法務局後見登録課への請求となります。

Q.駐車場の登記情報をインターネットで印刷したものでも使えますか?

A.登記情報提供サービス等の印刷物は、公的証明力がないため申請資料として使用できません。法務局から正式に交付された登記事項証明書・公図を準備してください。

Q.直近の決算が赤字でも許可申請できますか?

A.赤字だけを理由に直ちに申請できなくなるわけではありません。ただし、繰越損失、3年間の平均経常損益、直前期の経常損益、債務超過の状況によって、長期的財務計画書や専門家の診断書等が必要になります。早めにご相談ください。

Q.許可が出るまでどのくらいかかりますか?

A.長野県が公表する標準処理期間は約40日です。ただし、書類の補正や追加資料の提出、詳細審査が必要な場合は、さらに期間を要します。

長野県の産業廃棄物収集運搬業許可は亀田行政書士事務所へご相談ください

産業廃棄物収集運搬業の申請は、会社謄本・役員情報・株主情報・講習会・車両・駐車場・処分先・運搬容器・財務内容などを一つずつ整合させる必要があります。

特に長野県では、駐車場関係資料や公的証明書、車両の使用権原・雇用関係、財務内容などを事前に整理しておくことが、スムーズな申請につながります。

亀田行政書士事務所では、お客様の現在の事業だけでなく、今後予定している工事や事業拡大も確認しながら、必要な許可品目と申請内容を整理します。

「どの廃棄物の種類を取ればよいか分からない」「石綿関係も取り扱いたい」「車両や駐車場の名義が自社ではない」「決算が赤字で申請できるか心配」といった段階からご相談いただけます。

亀田行政書士事務所
特定行政書士 亀田 直樹
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電話:090-4745-8762
営業時間:9:00~20:00
平日夜間・土日祝日対応

長野県の産業廃棄物収集運搬業許可についても、まずはお気軽にお問い合わせください。


※本記事は2026年10月時点の長野県「(特別管理)産業廃棄物収集運搬業許可申請の手引」等を基に作成しています。申請内容、法人の役員・株主構成、車両・駐車場の状況、財務内容、積替え・保管の有無等により追加書類や別途手続が必要になる場合があります。実際の申請前には最新の手引及び管轄行政庁の取扱いをご確認ください。