T2と三菱地所、レベル2自動運転トラック試乗会を実施|レベル4無人運行へのステップと行政対応の重要性

T2と三菱地所は2025年8月21日、レベル2自動運転トラックの試乗会を茨城県内で実施しました。今回披露されたのは、ハンズオフ運転が可能な商用運行対応車両で、今後の物流の未来を大きく変える可能性を秘めています。

本記事では、試乗会の詳細、レベル2自動運転トラックの技術、将来のレベル4自動運転実現に向けた課題、そして行政書士として関係する許認可や制度対応のポイントを解説します。

レベル2自動運転トラックとは?商用運行の現状と試乗会レポート

T2は、2025年7月から関東~関西間でレベル2自動運転トラックによる幹線輸送の商用運行を開始しています。今回試乗できた車両は、いすゞ「ギガ」10トントラックをベースにした車両総重量25トンの大型トラックです。

ハンズオフ運転を体験

試乗会では、1周約5kmのコースを時速70kmで走行。スタートとゴールはドライバーが操作しますが、それ以外の区間ではドライバーはハンドルから手を離した状態で走行。加減速やカーブ、車線変更など、すべて車両が自動で行いました。

搭載技術

  • GNSSアンテナ:衛星電波で位置を測定
  • LiDARセンサー(3基):レーザーで周囲を立体的に認識
  • カメラ(12基):周囲の映像情報を解析
  • これらの情報を統合し、360度の状況把握を実現

試乗中の走行は非常にスムーズで、ベテランドライバーと同等の精度で車線維持や追い越し対応をこなしていました。

将来のレベル4自動運転と課題

今回のレベル2は、レベル4無人運行の実現に向けた重要なステップです。T2は2027年を目標にレベル4自動運転トラックによる無人幹線輸送を開始する計画です。

今後の課題

  • 実道路の複雑な環境(カーブ、段差)への対応
  • ETCゲートを無人で通過する技術
  • 様々なシチュエーションでの安全性確保

T2の熊部CEOは「課題を一つずつ解決し、精度を高めていく」とコメントしています。

三菱地所の「次世代基幹物流施設」との連携

三菱地所は、高速道路IC直結型の次世代基幹物流施設の開発を進めており、これがレベル4自動運転の発着拠点となります。すでに以下の都市で開発が進行中です。

  • 京都府城陽市
  • 神奈川県横浜市(旧瀬谷通信施設地区)
  • 宮城県仙台市

さらに、物流施設内での自動走行(建物内走行)の実証実験も開始。GNSSが使えない屋内では、高精度3DデータとLiDARを活用して位置を特定し、自律走行を実現する計画です。

これにより、高速道路から物流施設のバースまで無人輸送が可能になります。

行政書士の視点:自動運転トラックと法令対応

自動運転の実用化に伴い、物流業者や企業は法令対応や行政手続きが不可欠です。

必要となる可能性のある手続き

  • 特定自動運行計画の認可(道路運送車両法)
  • 道路使用許可や交通規制の調整
  • 安全運行管理計画の作成
  • 無人運行時のリスク対策マニュアル

行政書士は、こうした制度対応や申請書類作成の専門家として、物流業界の自動運転導入をサポートできます。

まとめ:レベル4自動運転の実現と今後の動き

  • T2と三菱地所の取り組みは、物流業界の大変革を加速
  • ドライバー不足解消、効率化、コスト削減に大きく貢献
  • 2027年のレベル4実用化に向け、今が制度準備のタイミング

当事務所では、物流業界の自動運転導入に関する許認可・制度対応のサポートを行っています。
自動運転トラックに関する最新情報や行政手続きについてのご相談は、亀田行政書士事務所までお気軽にお問い合わせください。